この内容を理解すると建築会社選びが『クジ引き』では無くなります。
当たりやハズレで苦しむ事が無くなるはずです。
気密性能とは、空気の漏れる度合いを言います。
空気の密閉度が高いと高気密住宅。
空気の密閉度が低いと低気密住宅。
密閉度が高いと空気が勝手に出入りしなくなる為、断熱性能や省エネルギー性能が高くなります。足元が寒い、エアコンの風が強い等もコノ要素で解消します。
カッコよく言えばライフサイクルクオリティに影響を与える項目でもあります。
この技術は1980年代には既に北海道で一般化されており、意外と歴史は古いです。
近年のSNS等の影響により耳にする機会が増えた項目となります。
住宅の気密性能はC値で表されます。
C値=◯◯㎠/㎡
意味は、建物面積の1㎡当たりに有る隙間面積(㎠)と言う意味。
この数値は、住宅全体の隙間面積を機械で計測する事で分かるαA(空気抵抗を考慮した隙間面積㎠)と言う数値を基に計算して求められる。
※αA:アルファエーと読む。αは抵抗値。Aは断面積となります。断面積に抵抗を乗じて実際の空気が通る面積としたモノです。
αAは家一棟分の合計面積で結果が表示される為、床面積等で割った数値を指標とします。
C値は1㎡当たりの隙間の面積となる為、小さい方が良い。
建築会社の施工方法が異なるので、会社別、物件別に数値が微妙に変わって来ます。
前述した通り、本気で施工主や物件毎に内容が変わってくるので建築会社の選定に役に立ちます。
1,依頼先に気密測定の実績を確認。
2,過去の平均値を確認。
3,担当者の認識を確認。
施工精度のみを確認するなら上記3点で良いです。
担当者が『C値=1以下は余裕。平均0.5位』と軽く言える方々が、精度の高い会社だと判断して貰えれば良いと思います。
全棟気密測定を実施している会社は凄く良心的な会社だと思います。
回数を重ねて測定している会社ですと曖昧に言わずにハッキリ言える内容となります。
理由は、ある程度の経験(20棟位)を積み毎回是正し続けると変化が無くなる為です。
※個人的には御施主様より信用して貰えれば、いつも通りの事になる為、金の無駄だと思ってしまう。とは言え、御施主様からしたら『いつも通りって何?』的な話しなので測定には意味があると思いたい。
稀に過去1度の経験を強調する輩は存在する為、継続して測定している会社を選ぶ事をオススメします。
求める基準は、C値=1以下(理想は0.8以下)なら問題無いです。
経験則ですが、C値=1以下なら最低限やるべき施工を行なっているレベルと言えます。
そして、やるべき施工の精度が高まるとC値=0.8以下となるレベルです。
注意事項として、換気設備にて一種換気を採用する場合はC値=0.3以下で無いと漏気量(空気の漏れ)が多くなり導入する意味が無くなります。
C値=0.3で一種換気の効率が10%下がります。
正確に言うと必要換気量の10%が隙間風で室内に空気が流入します。国内の平均風速4M/Sの風が建物に当たると20〜30%程度となります。
ドイツのパッシブハウスの認定基準がC値で例えば概ね0.3以下位となる為、そう言った意味でも納得感のある内容となります。
C値は小数点第二位で四捨五入となる為、C値=0.1は誤差の範囲となる。
と言う事でC値=1程度で一種換気を入れる事はプラセボ効果の方が強い可能性があります。
この換気設備を絡めた内容は、気密測定の結果と計算方法を熟知していると理解出来ます。
暇で時間のある時にまとめます。
以上。