樹脂窓と実際の性能のギャップについて

窓の断熱性能は、サイズや種類、窓ガラスとガス、ガラスとフレームの間に入れるスペーサーの仕様によって変化します。

EW・スマージュの断熱性能は、概ねUw値=0.79〜1.27。

(ホームページより転載)

APWの断熱性能は、概ねUw値=0.78〜1.37。

(ホームページ・カタログより転載)

共に樹脂窓であり、断熱性能の差は選ぶ仕様によって変化する為、APW430+を除けば大差無い様に思います。

※APW430+は窓枠の中に断熱材が入っている商品。Uw値だけでは評価出来ない枠の表面温度を考慮した窓の為、コンセプトが違う。

 

カタログ値のみだけで見れば、性能面に大差は無くメーカーの持つイメージだけ選べば良いと思うのですが、個人的に決定的な差はあると思っている。

結論から言えば、EW・スマージュⅡとAPWは、エアタイトの構造に違いがある。

※どうせこの記事はリサイクル性やカタログ値記載のUwを書くのだろうと思った輩は多いと思う。同業者なら概ねそう思ったと思う。

しかし、私はそんな低レベルな事を書く気は無い。

 

本題のパッキン構造について。

写真1EW 引違い窓のパッキン(側面)

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写真2APW 引違い窓のパッキン(外側)

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写真を見ればお分かり頂けるだろう。

EW・スマージュⅡは、パッキンの構造上どうしても歪みを生じさせ隙間が出来てしまう様に思える。

一方、APWのパッキンは外側のレールとの干渉によって気密性を確保している。つまり、パッキンの歪みは発生し難い構造と筆者は捉えている。

※あくまで個人的な感想です。

 

【お菓子の箱へ立体的に紙を貼って再現すれば歪みが発生すると理解出来るはず】

 

いつも、調整前だから隙間は有って当然と御施主様へ説明する。

窓と言うモノは調整しないと漏気はあって当然、最終的にしっかり調整して隙間が無くなればどちらも大差無い。

ただ、個人的にEW・スマージュⅡのコレどうやって調整するんだろうと疑問を抱いている。

通常、引き違いは窓の傾きを調整するモノです。

『パッキンの歪みはどう調整するのか?』

『パッキンを外し現場で入れ直すのかな?』

『竣工時にそんな姿は見たことない…』

餅は餅屋、色々やり方があるのかもしれない。

 

※辛口トークだが、写真の様なパッキンの歪みは多くの現場(引き違い窓:四隅内外)で確認が出来る。

縦滑りも気密測定時にパッキンから風を感じる事がある。あくまで主観だがパッキン構造が緩い。

決して、ホームカントリーバイアス等では無い。

 

多くのYouTubeチャンネルやブログ等で、気密性や断熱性能が高くメーカーが本気で作った窓と謳われているが皆さん節穴(ステマ?)なのかもしれない。

又、担当者より同様な営業トークを受けるが気密性の良し悪しは、現場で無いと確認が出来ない。

 

現場で窓を『じーっ』と見ていないと解らないポイントでした。

どちらも良い窓だと思うけど、私がAPW派な理由でした。

ちょっとキツイ内容ですが、個人的なレビューだと思って頂ければ幸いです。

 

※現在(2023年)、LIXILと三協立山三協アルミは相互OEM供給の為、同じ製品になっている。

LIXILなら、EW。

三協立山三協アルミならスマージュⅡです。

 

以上。