室温18℃を下回らない断熱性能の家

室温18℃以下にならない断熱性能にしましょうと言う言葉に惑わされてはいけない。

 

今週の打ち合わせで多かった事。

1.イニシャルコストを考えてエアコン1〜2台にしたい。

2.部分完結暖房(必要な時に必要な分だけ暖房を使う事)で室温18℃以下にならない様にしたい。

寒くなった上に1月の電気代の請求にびっくりしたのか1、2のワードが絡んだ相談が多かった。

 

本当に疲れました…

肉体的な疲れと言うより、精神的な疲れ。

 

今週の打ち合わせで話した内容は、

Q:室温18℃以上にしたい。

→A:暖房つければ良いじゃん。

Q:電気代掛かるから無駄な時間はエアコン切りたい。

→A:切ればいいじゃん。

Q:室温18℃以上にしたい。

→A:暖房つければ良いじゃん。

 

この無限ループ…マジで頭どうかしてる。

 

結局、何がしたいのか聞いて行くと

「室温18℃以下は健康に悪いと言うから18℃以上にしたい。全館連続暖房は電気代高くなるから必要な分だけ暖房を動かしたい。そして、イニシャルコストを抑えてたいから各部屋にエアコンは設置したく無い。そして、適当な冷暖房の使用でも良い具合になる断熱性能にしたい」って事だった。

断熱性能を検討した段階で室温のシュミレーションをしてるのか聞いてみると「ヤッテナイ」と言う。

夏が熱いと言うから日射遮蔽の計算してるのか聞いてみると「ヤッテナイ」と言う。

挙げ句の果て、夏にエアコンの冷気を換気で循環させたいと言う。

モデルハウスや引き渡し済みの物件で温度データを取得して解析したのか聞くと「ヤッテナイ」と言う。

 

もうね…マジで頭どうかしてる(2回目)。

 

室温シュミレーションは熱計算ソフトで出来るし、日射遮蔽は計算出来なければykkapやLIXILからアウターシェード買えば良い。エアコンの冷気は換気で引っ張る事は出来無い。チョット考えれば分かるハズ。サーキュレーターで暖房効率はアップしません。

 

(熱交換換気だってSAから出る温度は計算で出てくる。一種換気は外気0℃と室温23℃で熱交換してもSAから出るのは17〜18℃程度。三種換気の給気口の温度とほぼ変わらない。換気で空間を温めるなんて烏滸がましい)

 

色々計算やシュミレーションをしても、机上の空論なので実物件で検証は必須。(室温変動率は蓄熱体の定義が曖昧過ぎて計算では出せない)

 

何でこんな事を令和になってまで話しをしてるのか本気で嫌になる。

 

結果的にグダグダになりながらも『無駄な金を掛けたく無いなら室温18℃から23℃を維持出来る暖房の設定(ライフプラン)」を作って最低限必要な電気代をご施主様へ提示して理解を得れば良い』って事を説明する一週間でした。

 

計算面倒なら、主暖房と補助暖房でエアコン分けて温度設定を18℃と25℃[25℃設定のエアコンは人がいる所だけ]で同時に運用したら良いのかな?と思う。

インフルーエンサー兼アフィリエイターの様に『断熱性能を高くしなさい』と言い続け方法もあるが採算は合わない。

毎回反省するけど、どうしても金曜の夕方はダークサイドに堕ちる。