新築住宅のエアコン設置位置と台数

エアコンの設置は普通に設置する事が最適解だ。そして、エアコン1台で運用せずに1階と2階に分けて2台設置する事が答えになる。

 

床下エアコンや階間エアコン、小屋裏エアコン、空気の循環を考えたチャンバー式エアコンについては、やってみて上手く出来たら上々的なモノなのでオススメしない。

 

特殊な設置方法をオススメしない理由1

エアコンの設置についてメーカーが想定した場所では無い為、何か不具合が起きた場合は自己責任となる。

※特に故障やトラッキングによる発火等が発生した場合は逃げ場が無い。

 

 特殊な設置方法をオススメしない理由2

床下エアコンや階間エアコンは、設置位置の根拠が無ありません。正しい床ガラリの設定基準や部屋と通路の開口基準も無い。

感覚的に設置しているだけにすぎない。

※一部のグループは独自に研究している人もいるがかなり数が少ない。

 

 特殊な設置方法をオススメしない理由3

高気密高断熱の住宅で熱橋への対応を十分にとっていれば床や天井の表面温度がエアコンの設定温度に近づく。

『床下エアコンは、リスクに対して余りあるメリットを与えてくれるからやらない理由がわからない』的なポジショントークは意味が無くなる。

 

1、2、3の理由を見るだけで自分の家を他人の実験台にするメリットが無い事に気がつくはず。

 

エアコンを1台にしない理由1

故障した場合のリスクヘッジ出来る事が重要。

今後、人手不足が大きな問題。即対応する事が難しくなる。

外気30℃以上の環境でエアコン無しで1週間過ごす事は無理がある。メインのエアコンが壊れた時に対応出来る術が必要だ。

 

エアコンを1台にしない理由2

断熱性能と気密性能が高くなると室内で空気循環が発生する。窓の量の問題だと思うが、1階LDKに1台設置しただけでは2階で冷やされた空気が下降して気流を感じる事がある。

動かずにいるとなんとなく感じる程度なので気にするレベルでは無いが気流=不快感に直結するため改善した方が良い。1階2階に熱源を分散させる事で気流を軽減する事が出来る。

※Haet20設計ガイドブックにも記載されている手法。

 

エアコンを1台にした方が良い場合

夏場の除湿を考えて欲しい。

エアコン内部は冷やされ強制的に結露を発生させて除湿を行う。

空気が25℃前後・相対湿度50%に安定している場合、エアコン内部は11℃以下にならないと露点温度にならないため除湿されない。

断熱等級6以上で日射遮蔽をしっかり行い、エアコンを2台稼働させた場合、室温が24〜26℃で安定しエアコンの稼働が緩やかになる時がある。

結果、相対湿度70%前後でも除湿されないが涼しい空間になる。

カビやダニの発生を気にする人がいるが季節が夏なので室温以上に温度が下がる事はない為、問題は起きない。

湿度が高い事が気になるならエアコン1台のみ稼働させて強制的に負荷を掛ければ良い。

 

まとめ

エアコン2台で運用。

夏は2階のエアコン1台を稼働させる。

冬は1階、2階のエアコン2台を稼働させる。

※エアコンのクリーニング業者が作業可能な設置位置に注意する。

※エアコンは囲わない。出隅もNG。

 

以上