建築士のレベルと室内環境2

基礎断熱と床断熱のメリット•デメリットについて

知人と知人の友人合わせて3人で話をした。

 

基礎断熱にすると暖かくなると言うのだが、実際は異なる。

冬場、基礎断熱した床下空間は寒いのだ。

外周に設置した断熱材から室内側のコンクリート表面の温度は、冬場で10℃前後まで下がる。

地域によっても異なるが、寒冷地で8〜9℃、温暖地で10〜12℃程度になっている事が多い。

熱橋と言うモノだ。

一部メーカーの熱交換換気システムは、熱交換した空気を基礎断熱空間に吹き込む事で床下を温めると言うのだ。

コンクリートが10℃であれば18℃の空気を送り込めば床下を温める事に異論は無い。

ただし、コンクリートを18℃まで温めても人間が暖かく感じるモノでは無い。

逆に室温を22℃にしたいのに基礎のコンクリート経由で熱が逃げている始末だ。

この点がリテラシーに問題が有る。

熱交換換気メーカーが作り上げたペテンと言わざるおえない所だ。

 

本来であれば、熱交換した空気より熱交換前の方が暖かいので排気口を床下に入れた方が床が温まるはず。

 

話合った3人の内1名は、床下に入れる熱交換換気は詐欺だとして採用を取りやめていた経緯があった。

もう1人は、自宅に基礎断熱と一種換気を導入して暖かいと言うが実際の検証はしていないレベルだった。当然、自宅に導入しているレベルなので一般施主にも暖かいと提案に組み込んでいる。

 

筆者は、基礎断熱の問題点を早々に理解しているので床付加断熱(大引き間+根太間)を推奨している。

※熱交換換気に予算を割り振るなら樹脂窓のス金属ペーサーを樹脂スペーサーに変えた方が良いと思っている。

 

この三人の会話の中で基礎断熱で一種換気だから暖かいと言う理論を信じている技術者が1名いる時点で恐怖を感じる。

 

基礎断熱は気密施工が簡略化出来るだけです。

床断熱でしっかり施工が出来るのでれば不要。

逆に温度地域で基礎断熱で気密性能をPRする人は施工に不安が残りる可能性があると言う事かもしれない。

 

※注意:基礎断熱でもコンクリートを断熱材で囲う方法であれば問題は無い。又、寒冷地であれば凍結防止が省けるのでそれなりにメリットはあります。