15年前 リーマンショック 断熱等級3
4地域 Q値=4.5 約Ua値=1.54w/㎡k
12年前 東日本大震災後 断熱等級4
4地域 Q値=2.7 約Ua値=0.87w/㎡k
8年前 Heat20ガイドブック発売 断熱等級5
6地域 約Q値=1.9 Ua値=0.6w/㎡k
現在 インフレ 断熱等級6・7新設
6地域 等級5 約Q値=1.9 Ua値=0.6w/㎡k
6地域 等級6 約Q値=1.6 Ua値=0.46w/㎡k
6地域 等級7 約Q値=1? Ua値=0.23w/㎡k
※地域区分4・6は、首都圏等の温暖地域。途中で地域区分の基準が変わったので4・6となっている。
※Q値を記載したのは、10年以上前に既にQ値=1の家を提唱していた人がいた。当時の仕様と比べると凄い高性能だと理解出来る。
首都圏等の温暖地域において、論外な15年前を除き、12年前から現在(現在の多く採用されているUa値:断熱等級5)に至るまでUa値で0.27しか変化が無い。
主にアルミ樹脂複合窓から樹脂窓への変化。
YKKAP(株)が日本を変えてくれたと思う。感謝。
対するアルミ樹脂複合窓を売っていたメーカーは、当時『〇〇の地域では紫外線量が多いので劣化を考えれば、外はアルミが良い』と言っていた。当然、今は樹脂窓を売っている。足を引っ張るだけではなく。トレンドが変わるとあっさり乗り換えた。(関係ない事だけど忘れてはいけない事かもしれない)
当時を知っている筆者からすれば、新しいトレンドに合う商品をYouTuberが紹介している姿を見ると何とも言えない気持ちになる。
Ua値=0.6から0.46には開口部(窓ドア)の性能向上と断熱材の密度と厚みを少し変えれば達成出来る。予算の問題はあるが難しい事ではない。
Ua値=0.23は付加断熱(外張り断熱+充填断熱)が必須となる。
今後、本当の意味で設計・施工主の本質が問われる時代が来る。断熱等級5から6については何とか誤魔化しながら出来るが断熱等級7は技術が必要となる。
当然だが断熱等級6については、外皮計算を理解していないとオーバースペックぎみで提案される。同じ提案でも最適化されたモノと比べると大きく異なりロスも多くなる。
例えば、熱伝導率が良いけど厚みに対して単価が高い断熱材を使う等。原価で10%高くなると粗利25%設定で約1.3倍コストが違う。売価に反映出来なければ何処かに歪みが生まれる。結果、悪循環になる。
全ての会社に言える事だが、営業と投資に対するキャッシュフローのバランスが大事と言う事だ。
※自社でUaの計算を行い内容を理解しないとダメ。無駄に売価が上がり価格競争力が下がる。結果、粗利率を削り契約を取るので経営が苦しくなる。投資先は熱計算ソフトの導入。現場インテグラル社のホームズ君が最適解だと思う。
今回は、温暖地域(首都圏)を主体に記載したが、寒冷地はもっと厳しい市場となるだろう。
将来どうなるか分からないが頑張って行きましょう。
ちなみに中古住宅を購入する場合、6地域のみになるが築10年程度で樹脂窓を採用している物件は良物件かもしれない。