【用語解説】全館空調・全館連続冷暖房・部分間歇冷暖房とは

最近、全館空調システムが流行った影響なのか、

エアコンを24時間連続で運転する事を全館空調と言う人がいる。当然、会話中に『っ?』となる瞬間がある。

全館空調とは全館空調システムの事で、冷暖房機器の使い方では無い。言葉が似ているので混同してしまう。

 

一般の方々なら仕方ないが業界関係者でも理解していない人がいるので、ちょっと引く。

 

冷暖房機器の使い方は、全館連続冷暖房・居室連続冷暖房・部分間歇(カンケツ)冷暖房の3パターンあります。

 

全館連続冷暖房:居室・非居室問わず、断熱材で囲われた全てのエリアを対象に室温を管理する事です。連続と付いているのは冷暖房機器を24時間連続運転するためです。

対象エリア/時間:断熱材の室内側全て/24h運転

 

居室連続冷暖房:居室のみを対象に室温管理する事です。連続と付いているのは冷暖房機器を24時間連続運転するためです。

対象エリア・時間:居室のみ(廊下や収納等は除く)/24h運転

 

部分間歇(カンケツ)冷暖房:人が居る所必要な時間のみ室温を管理する事です。間歇(カンケツ)と付いているのは冷暖房機器を必要な時間のみ運転するためです。

対象エリア/時間:居室のみ(廊下や収納等は除く)/人が居る時間のみ

 

この冷暖房機器の使い方は、住宅の断熱性能と合わせて考えると色々な要素が加わり、結果、全館連続冷暖房と部分間歇(カンケツ)冷暖房の2パターンのみに絞られます。

※地域によって、冷暖房を暖冷房と表現する場合があります。

 

ココから先はガチで長くなるので以上となります。

 

ちなみに家を建てる際に、『全館連続冷暖房が出来る家』を要望に組み込んだらレベルの高い設計士は換気システムの種別を問わず、断熱性能を等級6か7程度にする様に提案をします。

※断熱性能と気密性能が高ければ、小屋裏エアコンや床下エアコン等も必要ありません。熱交換換気の採用も必要は有りません。

 

逆にレベルの低い設計士は、断熱性能を等級5程度に設定し、全館空調システムの導入や熱交換換気の提案を頑張るでしょう。本質を理解しない方には依頼する価値は有りませんご注意下さい。